六義園の新緑を描く|水彩画50作目・心癒される文京区の名園風景
六義園 水彩画50作目 ― 5月の新緑に包まれた特別名勝

六義園は、江戸時代を代表する大名庭園のひとつ。元禄時代、五代将軍徳川綱吉の側用人であった柳沢吉保が築いた「回遊式築山泉水庭園」です。その後、明治時代には三菱財閥創設者の岩崎弥太郎の所有となり、昭和13年に東京市へ寄付。昭和28年3月31日には国の特別名勝に指定されました。
六義園とは ― 和歌の世界を写した庭園
庭園の中心に広がる「大泉水」は、空を映し込みながら季節ごとに異なる表情を見せます。池を巡る回遊路を歩くことで、見る位置によって景色が変わる設計は、まさに絵画的構成そのもの。
私が5月の新緑を選んだ理由もそこにあります。花の華やかさではなく、緑の階調の美しさ。光の当たり方で無限に変化する緑の重なり。それは透明感というよりも、厚みと奥行きを感じさせる色の世界でした。
水彩画50作目 ― 構図と色彩の意図
今回の作品では、大泉水を中心に、手前の木立をフレーミングとして配置し、奥へと視線が流れる構図を意識しました。回遊式庭園の「歩く視点」を一枚の画面に凝縮する試みです。
透明水彩ではなく、やや重厚感を持たせた水彩表現を選択。緑の層を何度も重ねることで、初夏特有の湿度や空気の密度を表現しました。
六義園の魅力は、決して派手ではありません。しかし、そこに立つと心がすっと整う感覚があります。都市・東京の中心部にありながら、時間の流れがゆるやかに感じられる場所。それが六義園なのです。

六義園の見どころ(観光情報として)
これから訪れる方のために、庭園の主な見どころも整理しておきます。
1. しだれ桜(春)
高さ約15m、幅約20mに広がる圧巻の枝垂れ桜。夜間ライトアップは幻想的で、まるで滝のように流れ落ちる姿が印象的です。
2. つつじ(初夏)
園内には多くのつつじが植えられ、色彩のグラデーションが楽しめます。
3. 紅葉(秋)
池に映る紅葉は、写真愛好家にも人気。夜間特別公開も行われます。
4. 吹上茶屋
大泉水を望みながら抹茶を楽しめる茶屋。庭園の景色を「体験」する時間が味わえます。
参考動画(最新情報チェックにおすすめ)
近年、六義園の魅力を紹介する動画も充実しています。
・「和歌の景観詰め込んだ庭園 六義園」
・「おうちで楽しめる!六義園の花の見所」
・「日本庭園の美しさを堪能!六義園の見どころ解説」
・「東京町探検 駒込富士と六義園」
実際の映像を見ることで、庭園の立体感や広がりを事前に把握できます。訪問前の予習にもおすすめです。
六義園を描く意味

私にとって50作目は一つの通過点です。作品1〜100をまとめて紹介してきたMakuro7.comですが、33作目以降は個別記事として再構築を進めています。
六義園は、歴史・文学・自然・都市が交差する場所。その複層的な魅力は、一枚の水彩画にも通じるものがあります。
描くことで見えてくる風景。
歩くことで気づく静寂。
眺めることで整う心。
それらを一枚に封じ込めたのが、本作です。
次回予告
次回公開は、作品51「英彦山 天狗杉」(F10)。
福岡と大分にまたがる霊峰・英彦山の神秘的な巨木を描きます。
どうぞお楽しみに。
下記は前回アップした水彩画のリンクとなります
新宿御苑の桜を描く水彩画|都会に広がる春の楽園と癒しの風景【作品49・F10】 – 松藏七代 生活お役立ち部屋&趣味の部屋



