由志園 日本庭園Ⅲ(茶房と池の風景)を描く水彩画|癒しの庭園美(作品56)
水彩画56作目|由志園 日本庭園Ⅲ(茶房と池の風景)
今回ご紹介する作品は、水彩画シリーズ第56作目となる作品です。
サイズはF10(530×455mm)。
題材は、島根県松江市の大根島にある日本庭園
由志園の庭園風景です。
本作品は、これまでご紹介してきた由志園シリーズの最終作(パートⅢ)となります。

牡丹観音へ向かう途中で出会った景色
この作品は、園内の散策ルートの中でも印象的だった、
牡丹観音菩薩へ向かう途中の景色を描いたものです。
手入れの行き届いた庭園の中を進んでいくと、
視界が開け、奥には茶房や料亭の建物が見えてきます。
その手前には、静かな水面をたたえる池と石橋。
さらに足元には自然に続く小道。
この一連の流れが、まるで一枚の絵のように整っており、
強く心に残った風景でした。
構図のポイント|導線がつくる奥行き
今回の作品で最も意識したのは、
「視線の流れ=導線」です。
構図は大きく3つの層で構成されています。
・手前:小道と植栽
・中景:池・石橋・庭木
・奥:茶房・料亭の建物
このように視線が自然に奥へ導かれる構図は、
日本庭園ならではの設計美でもあります。
特に今回の作品では、小道のカーブを活かすことで、
見る人の視線が自然と奥へ進むように意識しました。
池と石橋が生み出す静けさ
画面中央に配置した池は、庭園全体の「静けさ」を象徴する存在です。
風のない穏やかな日だったため、
水面は非常に落ち着いており、周囲の景色をやさしく映し出していました。
また、石橋は単なる通路ではなく、
景色のアクセントとして重要な役割を持っています。
水彩画では、池の透明感と石の質感をバランスよく表現し、
静寂の空気感を描くことを重視しました。
松と植栽の立体感
由志園の魅力のひとつは、丁寧に整えられた松の美しさです。
枝ぶりや形が計算されており、
どの角度から見ても美しく見えるように整えられています。
今回の作品では、
・前景の丸みを帯びた植栽
・中景の松
・奥の木々
といった配置によって、立体的な奥行きを表現しました。
緑の濃淡を重ねることで、単調にならないよう工夫しています。
由志園とは|大根島に広がる日本庭園
由志園は、島根県松江市の大根島にある日本庭園で、
約1万坪の広さを持つ池泉回遊式庭園です。
春は牡丹、夏は新緑、秋は紅葉、冬は雪景色と、
四季ごとに異なる美しさを楽しむことができます。
特に有名なのは「池泉牡丹」で、
池に牡丹の花が浮かぶ幻想的な景色は全国的にも知られています。
実際に訪れて感じたこと
松江市内からバスで訪れたこの庭園は、
到着した瞬間から空気が変わるような静けさに包まれていました。
観光地でありながら、騒がしさはなく、
ゆっくりと時間が流れているような感覚になります。
今回描いた場所は、
庭園散策の中でも「一息つける場所」であり、
まさに癒しの空間そのものでした。
水彩画としての表現ポイント
本作品では、以下の点を意識して制作しています。
・緑の階調による奥行き表現
・小道による視線誘導
・池の静けさ
・建物による画面の引き締め
透明水彩ではなく、やや重ね塗りを意識することで、
色の深みと安定感を出しています。

参考動画|由志園の庭園風景
現地の雰囲気が伝わる映像はこちらです。
大根島由志園の日本庭園(島根県松江市)
https://www.youtube.com/watch?v=-5VIOYtZQt4&t=210s
まとめ|「歩く絵画」としての日本庭園
日本庭園は、ただ眺めるだけでなく、
歩くことで完成する芸術です。
今回の作品は、その「歩く中で出会う美しさ」を切り取った一枚です。
静かな時間の中で、
心が整うような風景を感じていただければ幸いです。
■次回予告
作品57:大濠公園の日本庭園(F10)
福岡を代表する日本庭園の風景を描いた作品を予定しています。
どうぞお楽しみに。
下記は前回アップした水彩画のリンクとなります
由志園の白砂庭を描く水彩画55作目|松と枯山水の構図美【F10・島根県松江市】 – 松藏七代 生活お役立ち部屋&趣味の部屋
▼水彩画作品一覧はこちらになります
水彩画風景作品集|心が洗われる癒しの水彩画100選【日本の風景中心】 – 松藏七代 生活お役立ち部屋&趣味の部屋

