心が洗われるような癒しの風景画
── 平戸大橋が見える風景|水彩画43作目(F10)
長崎県平戸市。
海と祈り、歴史と風が静かに交わるこの地には、
訪れるたびに心の奥が洗われるような時間が流れています。
今回ご紹介するのは、
水彩画43作目「平戸大橋が見える風景」。
F10サイズ(530×455mm)で描いた、朱塗りの吊り橋と穏やかな海のある風景です。
この作品は、ただの風景画ではありません。
平戸が歩んできた歴史、祈りの記憶、
そして今も変わらず人々を迎え続ける海と橋の存在を、
一枚の画面にそっと閉じ込めた作品です。
平戸大橋という存在 ─ 海と島を結ぶ朱塗りの架け橋
平戸大橋は、1977年4月4日、
平戸島と田平町を結ぶ有料道路として開通しました。
建設には約4年、総工費56億円。
全長665m、主塔間465.4m、幅10.7m。
トラス吊橋構造で、海面から約30mの高さに架けられています。
その姿は、機能美を超え、
風景そのものの象徴として平戸の街に溶け込んでいます。
朱塗りの橋が青い海と空に映える光景は、
晴れの日も、曇りの日も、
そして夕暮れ時も、まったく異なる表情を見せてくれます。
2010年4月1日には通行料が無料となり、
現在では観光と日常の両方を支える橋として、
多くの人々に親しまれています。
絵の下に広がる公園と、人々の時間
平戸大橋のたもとには公園が整備され、
洋風庭園や遊具広場が広がっています。
休日には家族連れや観光客が集い、
橋を背景に写真を撮る人の姿も多く見られます。
この場所に立つと、
「橋を描く」という行為が、
構造物を写すことではなく、
そこに流れる時間を描くことだと気づかされます。
水面のきらめき、
遠くを行き交う船、
橋の影が海に落ちる静かな午後。
43作目では、
そうした音のない風景の呼吸を、
水彩ならではのにじみと余白で表現しました。

水彩画43作目 ─ 描くことで感じた平戸の空気
F10サイズという比較的大きな画面は、
橋の存在感と、周囲の空気感を同時に描くのに適しています。
朱塗りの赤は決して主張しすぎず、
海と空に溶け込みながら、
それでも確かな存在として画面を支えています。
この作品で意識したのは、
「説明しすぎないこと」。
見る人が、
それぞれの平戸の記憶や、
まだ訪れたことのない旅の想像を、
自由に重ねられる余白を残しました。
映像で巡る平戸 ─ 風景理解を深めるYouTube紹介
この作品とあわせて、
平戸の魅力をコンパクトに伝える映像もご紹介します。
世界遺産・祈りの風景
世界遺産:平戸の聖地と集落
「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」
https://www.youtube.com/watch?v=wGhWID2yeG0
平戸の静けさと祈りの記憶を感じる映像。
絵の背景に流れる精神性を深く理解できます。
空から見る絶景
平戸大橋から生月大バエ断崖 絶景12選(4Kドローン)
https://www.youtube.com/watch?v=J9Tkzd_UXx0
上空から眺めることで、
橋がどれほど雄大な自然の中に架けられているかが分かります。
一日観光・街歩き
平戸市まるっと1日観光
https://www.youtube.com/watch?v=KLXDn_zdBck
平戸市中心市街地 街歩き
https://www.youtube.com/watch?v=nDWMMb3Yb-M
旅の視点から平戸を知ることで、
水彩画の一枚が、
より立体的な「記憶の風景」へと変わります。
Makuro11.comに描き続けている平戸の風景たち
近年描き上げた平戸関連作品は、
新ブログ Makuro11.com にて個別にご紹介しています。
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【水彩画124作目】朱塗りの絶景!平戸大橋を描く旅|「長崎のGGブリッジ」の歴史と1977年開通前の貴重なフェリー写真を巡る – 松藏七代 癒しの情報
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【水彩画107作目】夏の平戸大橋を南から描く|大野町から望む絶景とキリシタンの記憶を水彩で辿る旅 – 松藏七代 癒しの情報
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【水彩画106作目】長崎・平戸「宝亀教会」を描く — 潜伏キリシタンの記憶とともに蘇る、海に浮かぶロマネスクの祈り – 松藏七代 癒しの情報
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【水彩画105作目】平戸市の歴史的名建築「カトリック紐差教会」を描く — 心に響く鐘の音とロマネスク様式の美しさに癒されて – 松藏七代 癒しの情報
43作目は、
そうした現在の制作へとつながる
原点のひとつとも言える作品です。
まとめ ─ 変わらない風景を描き続けるということ
橋は、
人と人をつなぎ、
島と島を結び、
そして時間を越えて記憶を残します。
水彩画43作目「平戸大橋が見える風景」は、
そんな橋の役割を、
静かに、やさしく描いた一枚です。
絵を通して、
平戸を訪れたことのある方には懐かしさを、
まだの方には、
いつか訪れたい場所としての想像を。
心が少し疲れたとき、
この風景が、
静かな癒しとなれば幸いです。
■ 次回予告
作品44:NHK福岡放送センターの桜(F10)
次回も、季節と記憶を大切に描いた一枚をご紹介します。
どうぞお楽しみに。
下記は前回アップした42作目”白川郷 合掌造りのある風景II”を描いた水彩画のリンクとなります。
🔗白川郷 合掌造りのある風景II|水彩画42作目・雪解けの世界遺産を描くF10作品 – 松藏七代 生活お役立ち部屋&趣味の部屋

